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香港から未知のイギリスへ逃れるべきか 国安法で揺れる香港市民

中国政府が香港に厳格な国家安全維持法(国安法)を制定して以来、抗議活動に熱心な香港市民の間では脱出方法がしきりに話題になっている。イギリス政府はすでに、イギリス海外市民(BNO)パスポートの保有資格を持つ300万人に永住権や市民権への道を開くと発表した。では、対象となった人たちは本当に香港を離れるのか。そして残された人たちはどうなるのか(一部の名前は仮名)。

マイケルさんとセリーナさんは、香港を永久に離れてイギリスに移住すると決めた。2人は一度もイギリスに足を踏み入れたことがない。 2人はBNOパスポートを保持している。BNOパスポートは1997年の香港返還以前に生まれた香港市民に与えられたものだ。

BNOパスポートは本来、イギリス領事館の一定の支援が受けられる権利付きの渡航許可証だ。従来は、香港からイギリスに行きやすくなる、欧州旅行が楽になるという程度のもので、それ以上に特に便利というわけではなかった。

それでもBNOパスポートを取得する人たちはいた。別に取っておいても損はないと、そう考える香港市民が多かったからだ。 マイケルさんとセリーナさんは香港ではごく普通の、楽に暮らせるだけの経済力を持つカップルだ。共に金融機関の中間管理職で、13歳の娘と頻繁に旅をし、何年も前にマンションを購入している。それだけのものを手放すのは、楽なことではない。

香港では昨年、犯罪容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改定案を引き金に、抗議活動が何カ月も続いた。 マイケルさんとセリーナさんは、この抗議デモへの対応で。香港は香港ではなくなってしまったと話す。2人が見たのは市民の声を聞かない政府と、歯止めの利かない警察権力だった。

2人は中国系の銀行で働いており、抗議活動への参加は解雇につながる。そのため一連のデモには参加しなかったものの、2人の娘は抗議活動に多いに影響を受けたという。「娘はとても怒り、混乱した。私たちに、どうして政府が私たちをあんな風に扱うのかと聞き続けた」とセリーナさんは語った。そして、海外に留学したいと言うようになった。

6月30日に施行された国安法によって、我慢の限界が来た。

マイケルさんは「国安法の内容はひどいものだ」と話す。セリーナさんは、この法律が「ごくわずかな人」だけを対象にしたものだという中国政府の主張は、まったく信じられないと言う。

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